- まんが家になりたいと思ったのは、いつ、どんなきっかけでしたか?
- 実はまんが家には憧れていましたが、なれるわけがないと思っていたので、「なりたい」という目標ではなく「なれたらいいな〜」くらいの気持ちでした。それでも今にして思えば、手塚治虫先生の「ジャングル大帝」を模写して描いた小1ぐらいにまんがを描くことの楽しさと興味を覚えたような気がします。
- 投稿時代はどんなお気持ちで投稿されていましたか?
- 趣味でずっと(ノートに鉛筆描きで)まんがを描いてきた私でしたが、高校を卒業した夏に自分のレベルがどの程度のものなのか確かめてみたくなり、最初で最後のつもりで新人漫画賞に応募したのです。ここで賞に入っていなかったらおそらくまんがは趣味のままで終わっていたと思います。
ちなみにペンで原稿を仕上げたのは初めてだったので、とても汚い原稿でした。 - 投稿時代は、どのくらいのペースで何作くらいの作品を仕上げていましたか。
- 一発デビューだったので、投稿は1度きりです。趣味で描いていたものでいえば、中学〜高校の間に10作品くらい描いていたと思います。
- デビューが決まったときはどんな気持ちでしたか?
- 「え!? まさか」と信じられない気持ちでした。賞に入っただけでも現実味がなくボーゼンとしていたのに、その受賞作がデビュー作になると聞き、「ええ!? 私まんが家になってしまうの?」と動揺したのを覚えています。でも、チャレンジしてみて本当によかったと思いました。
- デビュー前とデビュー後、自分の中で変わったことはありますか?
- 趣味で描いていた頃は、自分の好きなように描けたのですが、商業誌に描くということは好きなように描くだけではだめなんだということに気づかされました。
まず担当さんから出されるボツの嵐にショックを受けました。
そして読者のことも考えなくてはならないということも。 自分が楽しんで描くということは大切にしつつ、1人よがりでしゃいけないんだということもよくわかりました。 - 今だからこそ思う、「投稿時代こうしておけばよかった」ということはありますか?
- 投稿時代というか、「学校の授業をもっと真面目に受けていればよかった」と思うことはあります。
あのころ面倒くさかった勉強をもう少し真剣にやっていれば、もっと知識を得ることができたのに…と思いつつ、勉強はいつからやっても遅くないと思っていて、必要にかられたと時が「その時」なのかもと思います。 - 絵を描く際に気をつけていることはどんなことですか?
- やはり女の子はかわいらしく男の子はかっこよく面白いキャラは面白く描くことが大前提で、さらに人数が多い時はきちんと区別がつくように描き分けることを意識しています。
- ネームをつくる際に気をつけていることはどんなことですか?
- 自分が面白いと思っているだけではだめなので、一読者になったような客観的な気持ちでネームを何度も何度も読み返します。そうしていると、ふと「この言い回し合わないかも」「このシーンいらないかも」などいろいろ発見したりします。
- まんがを描く上で、一番大切にしていることは何ですか?
- いかに主人公(もしくは相手役)を魅力的に描くかですね。
とても難しいことですが、読者が気持ちを共有してくれるように描けるとうれしいです。 - 「りぼん」のまんが家でよかった、と思うことはありますか?
- 「りぼん」でデビューしていなかったら「ときめきトゥナイト」という作品は生まれなかったと思いますし、こんなに長い間まんがを描いていられなかったと 思います。
それからふろくや特製品のお仕事もとても楽しかったので、「りぼん」でよかった〜!!…と本気で思っています。感謝感謝です。 - まんがGPで読んでみたいのはどんな作品ですか?
- 最近の投稿作品は皆びっくりするくらい絵が上手くて、感心してしまいます。そんな中でやはり読みたいのは個性ある作品です。凝った設定のものだけでなく、よくあるテーマの作品であっても、その作者なりの味が出ていて面白ければなんでも!
- 新れんさい1話目を想定した作品を投稿する場合には、どんなことに気をつけるべきでしょうか?
- 1話目はすべての始まり、物語の導入部分なので、いかに読者に「続きが読みたい!」と思わせるか、ワクワクさせられるかが重要だと思います。
そのためには主人公の魅力、設定の面白さの両方が必要ですよね。
2話目以降はキャラが動いてくるのでいいのですが、1話目は本当に大変です。言うは易し…。 - まんがGPの投稿者の方へ、池野先生からメッセージをお願いします。
- まずは投稿してください!私も試しに応募してみなければまんが家になっていませんでした。
今は荒削りでもキラリと光るものを審査員は見逃しません。(たぶん)
行動しなければチャンスもつかむことができません。熱い作品を待っています!