――作り手の3人のお好みから、アニメの具体的な内容を探っていきたいと思うのですが。お好きなキャラは?
栗原:難しいな〜。(しばし悩む)………僕は、ミッキーが出てくる回のモコちゃんがけっこう好きですね。単体よりも、いろいろ比較されて反映されていくみたいなところが楽しくて。 あとは政宗。「美しさが罪ならばオレは死刑になるだろう」(RMC6巻)ですごく笑って、なんだよコイツって思ってたら、8巻で沙夜にめちゃくちゃフラれてて。(笑)そこがすごく好きなんです。
津山:へぇ〜。
栗原:女のキャラだったら…うーん。いつも思うんですけど、組み合わせの妙というのがありますよね。だから、1人のキャラというよりも掛け合いで好きなネタが多くて。たとえばレイジと景織子だったら、この夫婦いいなとか(笑)。
谷:確かに。
――私は「HIGE SCORE」を作っている時はみんな好きで選べなかったんですけど、後から大門先生だと気付きました。
大橋:モコちゃんとか大門先生というのは、ちょっと逃げてる感じが…
栗原:逃げてる感じがする!? じゃあ僕も逃げてたんだ!(笑) 逃げちゃダメだ!
谷:僕は女のキャラだったらめぐみもカッコ良くて好きなんですけど、ちょっとえみかに殴られてみたい。(笑)何秒で立てるのか、たぶん大変な目に…骨が折れるんだと思うんですけど。
栗原:下手したら、もう帰ってこられないんじゃない?(笑)
谷:ものをつくる立場としては、ミッキーは共感できるところがありますね。普段はわりとおとなしいのに、まんがに関してはものすごく強くなるところとか。ものを作ってるミッキーは輝いてる。
津山:描いてるのは「オヤ☆女」ですけどね。(笑)
谷:本当に真摯で、あの姿はカッコいいなって。
津山:まじめなんですよね。
栗原:編集さんに苦しめられてるミッキーというのは、やっぱりご自身の経験なんですか?(笑)
津山:いやいやとんでもないです。(笑) あれはフィクションなんで。
担当O:いいんですよ言っちゃっても。前担当までだと思うことにします。(笑)
津山:「これはフィクションです」ってつけてほしい…つけたほうがおもしろいから。
――では次に、お好きなネタを選ぶとするとどうですか?
栗原:心に残ってるのは「死刑」のネタともう1本、「ボクには友達がいません」っていう常磐津の話の1コマめ(RMC10巻)が心にぐっときたんですよね。(笑) スペースの使い方が絶妙!って思って。(笑)
津山:いいフォント(文字)の大きさだと思いました。(笑)
――谷さんはいかがですか?
谷:…難しいですね。考え出すと1時間くらいかかっちゃうと思うんですけど。レイジと景織子の話はけっこう好きですね。たぶんその中から1本かな。
栗原:いいですよね〜。「レイジぶっころす」大好きです!(笑) そうきたか!と思って。
谷:あのメアドのネタ(RMC5巻)は強烈で。いちばん好きかわからないけど、すごく印象的です。
――大橋さんは……?
大橋:僕はやっぱり単純に、えみかと京介のクリスマス(RMC6巻)とか。
栗原:あれはいいエピソードですね〜。
大橋:かおりがけっこう好きなので、誕生日をめぐみが祝うネタ(RMC5巻)もいいですね。
ギャグでいってるふりをして、いい話になってるパターンが好きなんです。
ぶっとんだところはもちろんおもしろいんですが、キュンとなるエピソードが心に残ってたりするので、そういうのもちょこちょこ入れたいなと思ってます。ギャグの応酬の中で、ふと止まるような一瞬がみなさんの心にも残ると思うので。